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□ エリーシア戦記65 □

65-4

【神聖紀1233年12月、セリア】
 ※グランクロス宮殿。
 室内に寒気がこもっていた。宮殿の屋根の上に登った月の青白い光が、凍りついた市松模様のタイル床に、ガラス窓の格子を映している。
 長い廊下を、二人の衛兵が、白い息を吐きながら見回りを続けていた。
「おい見ろよ――」
 背中を丸めた衛兵が、窓を顎で指して、心底ゾッとした声で語る。
「積もった雪が凍っているぜ」
「え? あぁッ!」
 もう一人が、首を動かすのも面倒と言わんばかりに嫌な顔付きで、窓へ視線を向けると、突然、大きな声を張り上げて、それから、全速力で走り出した。
「おいビル、どうした?」
「俺、この仕事やめる。金儲けの方法を思いついた!」
 振り向きもせず、叫び去る。
「一体、凍り付いて、まったく動かない窓にどんな秘密が……」
 残された衛兵は、じっと窓を見詰めて、立ち尽くした。
 その時、その背後を、小さな影がすり抜けていく。


 暖炉の火が燃える。生み出された赤い光が、闇を侵食して、二つのもつれ合う人影を壁に映し出している。
「あ……うぐ」
 丸い尻が、赤く染まっている。
 メルローズは、手足を畳んで、ベッドの上に小さく蹲っていた。髪を振り乱し、呼吸を荒く乱しているが、その頬を暖炉の炎よりも火照り、瞳は虚ろに呆けている。その貌は、繰り返された情交の後を強烈にうかがわせている。
「さぁ、始めようか」
 オーギュストの声には余裕があり、その証のように巨槍はまだ力を漲らせている。
「……はい」
 メルローズは、けだるい身体を動かして、少し膝を開いて、少し尻を持ち上げる。真直ぐ尻の割れ目をオーギュストへ向けると、両手で尻肉を掴んで、左右に開いた。
「ああ、ダメ……ぇ」
 露になった尻の穴が、恥ずかしさに、ひくひくと蠢く。しかし、決して、この卑猥なポーズを止めようとしない。
「本当にここに入れていいんだよね?」
 オーギュストは、指先で、尻の穴の周りをゆっくりとなぞる。
「はい、みんなやっているのなら……」
 メルローズは、瞼を震わせながら、健気に頷いた。
「じゃ、いくよ」
 オーギュストは笑みを浮かべて囁く。そして、特製のクリームを中指に付けて、綺麗な尻の穴を、ぐりぐりっと抉っていく。
「ひぃッ」
 メルローズの呼吸が止まり、思わず瞳を開いた。
「ぃひぃ……ああん」
 オーギュストは、第二関節まで埋めてから、ねっとりと回していく。その余りにもおぞましい感触に、メルローズは堪らず、糸を引くような悲鳴をもらした。
「こ、恐いよぉ……」
 一旦指が穴から離れると、メルローズは振り返り、瞳に大きな滴が浮かで、恨めしそうに呟く。しかし、言葉とは裏腹に、心の天秤は、期待と興奮に、すっかり傾いてしまっているのだろう。その証に、秘唇から新たな蜜が滲み出ている。
「ああんぅ」
 秘唇から、熱い蜜が滴る。それを巨槍の先端で掬い取り、更なる潤いを求めて、秘唇の襞の狭間を割った。忽ち、丸く膨れ上がった凶器が、塗し尽くされた。
「うーーん」
 淡紅色の花びらが左右に捲れると、香ばしい女の香りが匂いたち、それに合わせて、無意識に鼻が艶やかに鳴った。もはや、秘唇の調教は完了している。
「……」
 次に、その矛先を美門に宛がう。穢れを知らなかった乙女が、引き返すことのできない道へ踏み出そうとしている。それを思うと、少年のように無垢な興奮を覚える。軽く舌なめずりして、腰の筋肉に力を伝達した。
「あっ、ひィッーーん」
 一際大きな悲鳴がこだまする。シーツをまるで引き裂かんばかりに鷲掴みして、ぐっと奥歯を噛み締める。
「くっ、さすがに、キツイなぁ」
 激しい抵抗が、巨槍の行く手を阻む。それを一ミリ一ミリと、未知の洞窟を踏破するように少しずつ進んでいく。そこは、通いなれた道を思い出させる。同様に素晴らしい締め付けだった。
「あっ、くぅぅ、ああ……ん」
 メルローズは強く息を吐く。まるでピストンで、全身に満ちていた気体を全て押し出されたようだった。
「くっ」
 オーギュストは、そのアブノーマルな締め付けを堪能しながら、優しく癒すように、柔らかく張った尻肉をなでてやる。この快楽は、メルローズの苦痛の裏返しなのだ。少しでも軽減させてやりたい。
「少し楽にしてやろう」
 言うと、指でクリトリスを捉える。そして、捏ねるように愛撫してやる。
「はぁ……あああん」
 言葉は耳にすら入らなかっただろうが、効果はすぐに表れた。その苦痛に満ちた声に、次第に悦びの色が含まれていく。
「ああん……ン」
 クリトリスから生じる悦楽の快感は、まるで麻薬のように全身の神経を犯してしまう。身を切り裂くような痛みが、燃え滾る官能の熱波と混ざり合い、もう苦しいのか、気持ちいいのか判然としない。そして、苦と悦の間で揺れ動く心は、被虐の炎に身を焼く悦びを知っていく。
 メルローズは、顔をシーツに埋めながら、官能の声を呻くようにもらす。
「……ッ」
 慌てて、口を押さえた。この苦しみの中で、どうしてこんな声が出てしまうのか、自分で自分が信じられない。
「気持ちいいかい?」
「は、恥ずかしいよぉ……」
 泣くように答える。
「大丈夫。メルはもう全身で俺を幸せにできるようになったんだよ。嬉しいだろ?」
「…うん、うれしいよ」
「メルは、かわいいなぁ」
「ふふ」
 泣き顔の中で、口元に笑みが溢れた。
「ああン、でも、でも、お尻でイッちゃうなんて、はずかしいよぉ」
 それでも、やはり羞恥心が残っていた。メルローズは両手で顔を覆い、絶頂を迎え入れた貌を隠してしまった。
「あ~ぁ、残念」
 オーギュストは苦笑しながらも、次の楽しみを思って、純に微笑んだ。


 音もなく扉が開き、小さな影が、風のように舞い込み、近くのソファーの裏に潜り込んだ。何の変哲もない、数ある控え室の一つである。
 鋭い眼光が暗闇を隈なく探る。そして、部屋の隅に置かれた女神像を射抜いた。
「……(あれだ)」
 警戒を怠らず、そっと音もなく近付く。そして、懐からクリスタルグラスを取り出すと、女神の手に乗せる。
 女神像の裏側から、歯車の動く音が聞こえてくる。そして、土台からゆっくりと動いて、女神像の跡に、屈んでやっと入れる階段が現れた。
「……(よし)」
 小さく口元を緩める。そして、一度息を吐いてから、再度精神を集中させて、凛々しい表情を取り戻した。
 ふわりと布が漂い落ちるように、部屋の下に隠れていた空間へと舞い降りる。
「ひぃっ、ダストシュートかよ」
 数段の階段を一気に飛び降りたが、着地した場所は斜面だった。真っ暗な中を滑り落ちていく。
「痛いっ」
 尻で着地した。
 その瞬間、室内の全ての照明が灯る。
「……ちぃ!」
 直ちに、腰からナイフを抜き、豹のように身構えた。
 室内には、タイトなネイビーブルーの戦闘服に、黒いベスト、レッグホルスター、グローブ、ブーツを装備した集団が包囲するように陣取っていた。
「そこまでだ」
 レザーコートをまとった女性が前へ出てくる。刀根留理子である。
「おめでとう」
 そして、一斉に拍手が起こった。
 ナイフを下ろすと、体を起こして、照明の下に顔を出す。猪野香子である。
「さすがだな。よくこの隠し通路を調べた」
 留理子は、背中で手を組んで、軍人口調で語り出す。
「……からかっているのですか?」
 香子は、束ねていた髪を解いて、訝しげな目で見た。
「いや、本心から感心している。ここまで潜入できた者は初めてだ」
「……私を試したのですか?」
「そうだ」
 留理子は、悪ぶれもせず、きっぱりと言い切った。
「目的は何ですか?」
「我々情報部は人材を欲している。今後の戦いは情報戦がメインとなる。もはや大軍をこれ見よがしに動かす時代でも、密室で穴だらけの計画を練る時代でもない」
 不適に笑った。
「私は親衛隊ですよ」
「親衛隊は、前の不祥事で、縮小の後、発展的解散と言う事になるだろう」
「何ですとぉ!」
 思わず、香子は素っ頓狂な声を上げる。
「当然だろう。もはや上帝陛下が出陣されることもなかろう。あるとすれば……」
 言いかけて、留理子は口を噤んだ。
 暫く考えて、香子は条件を提示する。
「では。あの人を釈放して下さい」
「容易いことだ」
 留理子は悠然と微笑むと、一枚の紙を取り出す。命令書だが、オーギュストのサインだけが書かれている。
「これは……?」
「この世界から不可能を消す魔法の紙切れだ。好きな文字を書けばいい」
 そして、颯爽と右手を差し出した。


 ※サリス闘神大神殿。
 全てを溶かし込むような純白の壁、鏡のように磨き上げられたライトブラウンの床が、天窓から差し込む強烈な光に照らされて、室内を威容に眩くしている。
「聖十文字槍(ホリークロスランス)が出るぞ♪」
 下着姿の女たちが、一糸乱れず整然と走っている。そして、先頭のミラの掛け声に合わせて、歌を歌っていた。
「こいつはどえらい破壊力♪」
 下着は濃紺色で、動きやすいようにしっかりと身体にフィットしている。
「叩き込め!」
「叩き込め!」
 女たちの足音は誰一人乱れず、声は一つに重なっている。
「ふざけるな! 聞こえんぞ!」
 しかし、ミラは納得しない。
「打ち込め!」
「打ち込め!」
 女たちは、さらに大きく声を張る。
「ママの股間もずぶ濡れだ!」
 そして、壁際に並ぶと、今度は、兎跳びを始める。
「トロトロ動くな。このフェラ犬どもが!」
 遅い者には、容赦なく鞭が撓る。
「限界のふりして、目立ちたいのか。とんだ自慰中毒の穴女だな」
 こうして今日も、一日15時間の訓練が続く。


 雪雑じりの寒風が吹き荒れる中、一台の馬車が、勝手口番小屋に到着した。
「すいましえぇーん。伝令でーす」
 若い男が服の雪を落としながら、板戸を開いて中へ入っていく。小屋の中では、初老の男が、薪ストーブの前に坐り、熱いお茶をのんびりとすすっていた。
「はいはい」
 愛想よく返事して、もたもたと立ち上がる。その時、お茶が少し零れて、指についてしまった。手を不器用に振っていると、若い男は、鞄から用紙を取り出して、せっかちに差し出す。老人は、慌てて用紙を受け取るが、運悪く、濡れた指先が文字に触れて、滲んでしまった。
「あれれ……」
「あーぁ」
 老人は戸惑い、若者は呆れた。
「これ、アかな、ラかな?」
「さーあ、どっちでも、いーんじゃないすか。俺、関係ないし」
「……」
 老人は剥げた頭を渋い顔でかいた。
「そんじゃ、俺行きまーす」
 若者は、老人を残して、さっさと雪の世界へ舞い戻っていく。
「まあ、しょうがない。これも闘神様の思し召しじゃろう」
 老人は用紙を置いて、呑気にお茶をまたすすり始めた。老人は歳とともに、自分を絶対的に善人と信じて疑わないようになっていた。


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Date:2010/11/06
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2010/11/17 【】  # 

* 旧作について

今のところ、再掲載の予定はありません。
理由は、
一部データが消滅してしまったため。
どういう形式すればよいのか、分からない。
肉体的に作業に耐えられない。
の三つです。
ご要望に応えられず、申し訳ございません。
2010/11/20 【ハリー】 URL #- 

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