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□ エリーシア戦記69 □

69-4

【アルテブルグ】
 宰相ジークフリード・フォン・キュンメルは、自邸にルートガー・ナースホルン将軍とゴットフリート・ブルムベア将軍を呼び、酒宴を開いていた。二人とも、将軍とは名ばかりで、ほとんど実績はない。ジークフリードの悪童時代の遊び仲間である。
「くくくっ」
 黄金の盃を片手に、男たちは卑猥に笑う。
 彼の前には、女たちがいた。一人は豊麗、一人は優艶、一人は可憐、一人は清艶、それぞれ美しさの異なる美女たちが、裸同然の格好で踊っている。
 ある者はキラキラと輝く瞳で胸の谷間を寄せ、ある者は挑発的な視線で雌豹のような格好をし、ある者は腰を揺らし精気を匂い立たせ、ある者は大きく脚を開いて唇を濡らして踊っている。
「どうだ?」
 ゴットフリートが涎を垂らさんばかりの顔で問う。
「ああ、なかなかの趣向だ」
「そうだろう。女も選りすぐったし、衣装も、振り付けも一流だ」
「だが――」
 ジークフリードは、言葉を短く区切り、一気に酒を煽った。そして、徐に立ち上がると、女たちに険しい口調で命じる。
「ここに並べ」
 女たちを横一列に並べ、四つん這いにさせ、尻を高く掲げさせた。
「所詮女の価値など、ここで決まるのだ」
 失笑しながら言い放ち、秘唇を指差す。
 毛の多いもの、無毛のもの、襞が弛んでいるもの、黒く染まっているもの、青く閉まっているもの、濡れ光るもの、ホクロがあるものなどなど嘲笑するように解説する。
「さすがだ。感服した」
 ゴットフリートが騎士の礼を空々しく行う。
「お?」
 ジークフリードが、もう一人の友人ルートガーを見た。彼が女たちを見ずに、酒ばかり飲んでいることに気が付く。
「どうした?」
「好みはおらぬか?」
 友人たちが問う。
「そうじゃない……ただ」
「ただ?」
 ゴットフリートが、酔った顔を近づけて、執拗に質す。
「今、気に入った女を囲っている」
「あははは」
 ジークフリードとゴットフリートは、顔を見合わせて、豪快に笑い上げた。
「こいつはおかしい」
「今さらお前が、毛も生えていない小僧のようなことを言うのか?」
「俺だって……」
 歯切れ悪く答えて、照れた顔を背ける。
「まあいいさ」
「話せ、どんな女だ?」
 悪童たちは、裸の女たちを捨て置き、体を寄せ合い、忍び笑いをもらしながら語らう。遊びを覚え始めた時に、このような体験があったような、瞬間、そんな軽い既視感を覚える。
「ほら、歌姫っていただろ?」
「歌姫?」
「一緒に観ただろ?」
「だれだ?」
「フィネ・ソルータだ」
「ほーお」
 ゴットフリートが、長く尾を引くように唸った。
「また何とも、こぢんまりとした話だな」
「……」
 ゴットフリートは興味を失くしたらしく、のそりと立ち上がり、踊り子の女たちの方へよたよたと千鳥足で向かった。
 一方、ジークフリードは、ソファーの肘掛けに頭を乗せ、足を延ばしている。
「かわいいんだ、これが」
 初恋を語る少年のように、初々しい声で告白する。
「買ったのか?」
 対して、冷めた声で返す。
「いや、森で拾った」
「ふーん」
 ジークフリードは、無表情に天井を見上げなら、長く鼻を鳴らした。

 翌朝、ジークフリードは辞令を発表した。
ゴットフリートにアルテブルグに近い新領土ロイドの司令官職を、そして、ルートガーには、辺境のソルトハーゲン司令官職を与えた。
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Date:2013/01/18
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Thema:18禁・官能小説
Janre:アダルト

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